EBC Financial Group、2025年の金相場を予測
バレット英国法人CEOが、2025年の金相場の動向を市場のボラティリティ、不透明感、中央銀行の需要、地政学的リスクの視点から多角的に分析しました。
NY, UNITED STATES, January 7, 2025 /EINPresswire.com/ -- 2024年は金価格が地政学的要因と経済的要因の組み合わせによって、驚くべき回復力を見せた歴史的な年となりました。最近のインベストメント・ニュース・ネットワーク(INN)とのインタビューの中で、EBC Financial Group(以下、当社)英国法人CEOのデイビッド・バレットが、金の安全資産としての魅力を高め続ける主要な経済的・地政学的要因について徹底的に分析し、波乱になる可能性のある2025年の見通しについて焦点を当てました。
金が引き続き安全資産である理由
不透明な時期における金の安定性は、その魅力を高める重要な要素でもあります。バレットは、地政学的緊張の高まりと中央銀行の継続的な購入が、2024年の金相場の動向を左右する重要な要因であると指摘しました。
「停戦への努力にもかかわらず、欧州と中東で進行している紛争は速やかに収束したとは言えません。さらに、アジア太平洋地域における中国の影響力の向上、欧州における政治的課題、そしてトランプ大統領の2期目の政策は、2025年も金の安全資産としての魅力を支え続けるでしょう」とバレットCEOは説明しました。
バレットCEOはまた、トランプ政権下での市場変動の可能性についても言及しました。「これまでのトランプ氏の予測不可能な行動により、世界の安定性に疑問が投げかけられています。米国の政策がより明確になり、選挙前の公約が実行に移されるまでは、投資家は慎重な姿勢を維持したほうが賢明でしょう」と同氏は述べました。
また、中央銀行の買いも市場動向に影響を及ぼしているとバレットCEOは指摘しました。「金の上昇の主な原動力は、中央銀行による継続的な買い注文にあります。特に過去15年間、各国中央銀行は7,000トン以上の金を購入してきたと推定されます。この継続的な需要は、地政学的・地理経済的リスクと並んで、金をより多くの人々にとって非常に魅力的なものにしています」と同氏は述べました。
ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、各国の中央銀行は2023年に1,037トンの金を準備資産に追加しました。これは、史上2番目に多い年間購入量となり、米ドル離れという多様化の傾向が続いていることを明らかにしました。中国人民銀行(PBOC)は17ヶ月連続で準備金を増加させ、またインド準備銀行(RBI)は2024年初頭に13.3トンも保有量を増加させており、通貨変動に対するヘッジとしての金への戦略的関心を反映しました(World Gold Council)2。
この傾向は、インフレと地政学的な同盟関係が変化する中で、各国中央銀行が為替リスクを軽減させようと努めていることを浮き彫りにしています。また、買いの勢いが続いているため、金価格の下落幅は限定的なものとなっており、供給不足の状況が続いています。
金価格の動向に影響を与える要因
バレットは、2025年の金価格の変動要因として、米国の金融政策を中心に、複数の関連要因を挙げました。「米連邦準備制度理事会(FRB)の金利決定は、特にインフレ率が底堅いままであれば、市場心理の基調を決めます。インフレ率が低迷し、利下げが遅れれば、金価格は大きく変動する可能性があります。米ドルは従来から金価格と逆相関の関係にあるため、この金価格の変動と密接に関係しているのはドル高です。財政支出や関税の導入によるドル高は、金価格の短期的な上昇を制限する可能性があります」とバレット氏は説明しました。
経済的要因に加え、地政学的要因も依然として大きな影響を及ぼしています。ロシアとウクライナの戦争、南シナ海での緊張、中東の不安定な情勢など、一触即発の状態が続き、安全資産としての金に対する需要が高まる可能性があります。株式市場におけるボラティリティーの高まりやパフォーマンスの低下は、不透明感に対する防御的ヘッジとしての金の魅力をさらに高める可能性もあります。
バレットCEOはまた、非農業部門雇用者数、GDP成長率、インフレ率などの主要な経済データの重要性を強調しました。これらのデータは、FRBの政策決定に対する見通しを左右するものとして重要な役割を担っています。「市場参加者は、経済成長と金利の見通しに基づいて戦略を変化させるため、これらの経済データは金の需要に直接的な影響を与え、金相場の短期的な値動きに影響を与える可能性があります」と同氏は付け加えました。
金鉱業界の課題と機会
金価格が堅調に推移する一方で、金鉱業界は独自の課題に直面しています。生産コストの上昇は、金利の上昇とともに金採掘業者の利益を縮小させています。金価格が上昇しても、人件費、エネルギー費、投資コストの増加は収益性を低下させています。バレットは、「金価格の上昇にもかかわらず、生産コストの上昇と金利の上昇は金採掘業者の収益を制限しています」と指摘しました。
こうした状況では、業界の統合が機会をもたらします。バレットは、資本力のある鉱業会社同士が合併・買収(M&A)を行うことで、事業を合理化し、効率を向上させることができると指摘しました。「業界統合がさらに進むと思います。鉱業会社は、コストの最適化と埋蔵量の拡大のために合併・買収を行う可能性があります。長期的な投資機会を求めている投資家は、このセクターで回復力のある企業を見つけることに戦略的価値を見出すかもしれません」と同氏は述べました。
最近の分析によると、2024年には金属・鉱業セクターの未公開株やベンチャーキャピタルの取引は著しく減少したものの、戦略的統合と世界的なエネルギー転換によって、買収活動は2025年まで続く見込みとなっています(Mining.com)。
戦略的ビジョンで2025年を展望
世界経済の先行きが不透明感を増す中、当社は順応性と十分な情報に基づく意思決定が重要です。「2025年は忍耐と適応力が必要になります。投資家は、金のような安全資産への投資を維持しつつ、特に米国の政策や現在進行形の世界的紛争など、動向を早期に把握する必要があります」とバレットCEOは強調しました。
当社の詳細につきましては、https://www.ebc.com/jpからご確認いただけます。
EBC Financial Groupについて
EBC Financial Group(以下、当社)は、イギリス・ロンドンで設立され、金融ブローカー業務や資産運用サービスを提供しています。ロンドン、シドニー、香港、シンガポール、バンコクなど、主要な金融センターに拠点を持ち、幅広い投資機会を提供しています。
当社の各子会社は各国の規制機関の認可を受けており、英国(FCA)、ケイマン諸島(CIMA)、オーストラリア(ASIC)などの金融監督機関のもとで事業を展開しています。
また、FCバルセロナの公式外国為替パートナーを務めるほか、国連財団の「United to Beat Malaria」キャンペーンを支援しています。さらに、2024年2月より、オックスフォード大学経済学部の公開講座「What Economists Really Do」を後援し、経済学の普及に取り組んでいます。
Douglas Chew
EBC Financial Group
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1 https://www.ebc.com/?utm_source=PR&utm_medium=MKTPW&utm_campaign=PR&utm_content=OA88824
2 https://www.gold.org/goldhub/data/2024-central-bank-gold-reserves-survey#:~:text=An%20increasingly%20complex%20geopolitical%20and,crisis%20risks%20and%20rising%20inflation
3 https://www.mining.com/subscribe-login/?id=1164349